特集 小児の心身症~いま改めて心身相関を考える~
小児心身症を改めて考える
小児心身症のこれまでとこれから
山崎 知克
1
YAMAZAKI Tomokatsu
1
1浜松市子どものこころの診療所
pp.913-919
発行日 2023年6月1日
Published Date 2023/6/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000944
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はじめに
日本心身医学会50年史1)によると,第二次世界大戦前のわが国の医学はドイツ医学の影響が強く,心身医学との関連では森田正馬氏(東京慈恵会医科大学精神科)の森田療法による神経症患者の治療や,丸井清泰氏(東北大学精神科)の精神分析が主流となっていた。戦後になって米国の医学がわが国に導入されることになったが,Psychosomatic Medicineという概念を日本で初めて紹介したのは日野原重明氏である。同氏は1947年にThe American Journal of Medicineで「精神身体医学」の特集号を企画し,1949年の日本醫事新報に「精神身体医学序説―臨床医の立つべき新しい立場」と題する解説をした当時,心身医学は精神身体医学とよばれていた。
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