特集 小児の移植医療
同種造血細胞移植
骨髄バンク・臍帯血バンクと造血細胞移植にかかわる法制度―移植に用いる造血幹細胞の適切な提供の推進に関する法律
矢部 普正
1
YABE Hiromasa
1
1東海大学医学部総合診療学系小児科学
pp.825-828
発行日 2023年5月1日
Published Date 2023/5/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000915
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はじめに
わが国における同種造血細胞移植の歴史は40年を超え,現在では年間6000例前後の移植が行われているが,ドナーを要する同種移植4000例弱のうち65~70%は非血縁骨髄あるいは非血縁臍帯血による移植である。これだけの造血幹細胞の提供を適切に行うためには根拠法に基づく国の指導・監督および財政基盤が必要であり,本稿では「移植に用いる造血幹細胞の適切な提供の推進に関する法律」(本法律)の制定にいたった経緯と法制度について概説し,関連する省令,規則,指針について言及する。
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