特集 外来でよく見る子どもの皮膚疾患―臨床写真で覚える!
湿疹・皮膚炎群
アトピー性皮膚炎:治療について―新しい治療の小児への展開
佐伯 秀久
1
SAEKI Hidehisa
1
1日本医科大学皮膚科
pp.1247-1250
発行日 2022年8月1日
Published Date 2022/8/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000310
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はじめに
アトピー性皮膚炎(AD)の新しい治療薬が最近次々と出てきており,治療の進歩は目覚ましい。2018年1月にインターロイキン(IL)-4受容体α抗体であるデュピルマブ(デュピクセント®)が15歳以上のAD患者に対して承認された。2020年1月にヤヌスキナーゼ(JAK)阻害外用薬であるデルゴシチニブ(コレクチム®)軟膏0.5%が成人(16歳以上)のADに対して,2021年3月には同軟膏0.25%が小児(2歳以上16歳未満)のADに対して承認された。2020年12月にJAK1/2阻害内服薬であるバリシチニブ(オルミエント®)が15歳以上のADに対して,2021年8月にJAK1阻害内服薬であるウパダシチニブ(リンヴォック®)が12歳以上のADに対して適応拡大された。2021年9月にJAK1阻害内服薬であるアブロシチニブ(サイバインコ®)が12歳以上のADに対して承認された。2021年9月にホスホジエステラーゼ4(PDE4)阻害外用薬であるジファミラスト(モイゼルト®)軟膏が2歳以上のADに対して承認された。本稿では,デュピルマブ,デルゴシチニブ,JAK阻害内服薬(バリシチニブ,ウパダシチニブ,アブロシチニブ),ジファミラストについて概説する。
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