特集 育児相談Q&A
各論:6~8か月
肌がざらざらしているが保湿はしたほうがよい?
堀向 健太
1
HORIMUKAI Kenta
1
1東京慈恵会医科大学葛飾医療センター小児科
pp.923-924
発行日 2022年6月1日
Published Date 2022/6/1
DOI https://doi.org/10.24479/pm.0000000214
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肌がざらざらしているが保湿はしたほうがよい?
1.ドライスキンとは
乾燥し,ざらざらした皮膚を「ドライスキン」と称し,本稿ではドライスキンを,「発汗や湿気などから与えられた水分を角層に保持する能力(保湿能)が減弱したために皮膚が乾燥した状態」と定義する1)。ドライスキンは,毛孔(毛穴)に一致した丘疹を認めることが多く,増悪に従い鳥肌様の皮膚所見を呈し,「ざらざら」してくる(図)が,乳児期にははっきりしないこともあり,アトピー性皮膚炎(atopic dermatitis:AD)としての症状を呈していても「乾燥肌」と診断を受けているケースも少なくない。患者と医療者の診断を一致させるために,AD重症度を患者の保護者が評価するツールPO-SCORADなどを用いて評価することも考慮する2)。
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