特集 感覚器のリハビリテーション
耳鳴のリハビリテーション診療
耳鳴のリハビリテーションにおけるカウンセリング
上野 真史
1
,
新田 清一
2
Masafumi Ueno
1
,
Seiichi Shinden
2
1慶應義塾大学医学部耳鼻咽喉科・頭頸部外科学教室
2済生会宇都宮病院耳鼻咽喉科
キーワード:
リハビリテーション
,
耳鳴
,
カウンセリング
Keyword:
リハビリテーション
,
耳鳴
,
カウンセリング
pp.655-657
発行日 2025年6月1日
Published Date 2025/6/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000001621
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はじめに
耳鳴に対する(教育的)カウンセリングは,耳鳴のリハビリテーション診療における入口ともいえる治療であり,耳鳴治療における重要な柱のひとつである。一般的なカウンセリングの概念とは異なり,教育的あるいは説明的なカウンセリングとなるため,わが国の診療ガイドライン1)を含め,“(教育的)カウンセリング”という用語が使用されている。(教育的)カウンセリングは海外のガイドライン2,3)でも推奨されているものの,カウンセリング単独のエビデンスを検証することは困難であり,その内容については画一されたものはない。そのため細かい箇所については医師により多少異なる内容や表現となることが多く,本稿も私見によるものが多くなるが,当科におけるカウンセリングの基本的考え方について概説する。

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