特集 漢方治療のエビデンス構築
エビデンス各論
漢方薬(方剤)
釣藤散
佐々木 俊一
1
Shunichi Sasaki
1
1足利赤十字病院耳鼻咽喉科
キーワード:
漢方薬
,
方剤
,
釣藤散
Keyword:
漢方薬
,
方剤
,
釣藤散
pp.637-639
発行日 2023年6月1日
Published Date 2023/6/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000000609
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
釣藤散(神農本草経:中薬)の概略
釣藤散とは:12世紀の中国・南宋時代の『本事方』という書物に「肝厥頭暈ヲ治シ,頭目ヲ清ス(感情をコントロールする肝の高ぶりによるイライラやめまいを治し頭と目をすっきりさせる)」と紹介されている。また浅田宗伯は『勿誤薬室方函口訣』に「癇症ノ人,気逆甚シク,頭痛,眩暈シ,或ハ,肩背強急,眼目赤ク,心気鬱塞スル者ヲ治ス(肝が高ぶって怒りっぽく,頭痛やめまいを覚えたり,肩や背中がこわばって目が充血して鬱々とした人を治す)」と記している1)。
© tokyo-igakusha.co.jp. All right reserved.