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第33回腎と妊娠研究会
【シンポジウム2】妊娠高血圧症候群の管理(産科的な立場から)―HDPの診療指針2021・日産婦GL2023のポイントと今後の改定に向けて
Management of hypertensive disorders of pregnancy:Key-points of the guidelines and for the next revisions
味村 和哉
1
MIMURA Kazuya
1
1大阪大学大学院医学系研究科・医学部産科学婦人科学
キーワード:
妊娠高血圧症候群
,
ガイドライン
,
ヘルスケアプロバイダー
,
低用量アスピリン
,
硫酸マグネシウム
Keyword:
妊娠高血圧症候群
,
ガイドライン
,
ヘルスケアプロバイダー
,
低用量アスピリン
,
硫酸マグネシウム
pp.769-774
発行日 2024年11月25日
Published Date 2024/11/25
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000001544
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はじめに
2018年に改訂された妊娠高血圧症候群(hypertensive disorders of pregnancy:HDP)の定義・分類に慢性高血圧(chronic hypertension:CH)が加わり,2021年に日本妊娠高血圧学会(Japan Society for the Study of Hypertension in Pregnancy:JSSHP)が作成した『妊娠高血圧症候群の診療指針2021』では,HDP全般に対し血圧管理をより厳格にすることが推奨された。2023年の『産婦人科診療ガイドライン 産科編』においても,血圧160/110 mmHg以上はすべて緊急降圧の対象であると変更された。しかし,いまだにHDP関連の脳出血は減少したとはいえない。現在,JSSHPは2026年の診療指針改訂に向けて,Mindsに準拠したシステマティックレビューを準備している。また,JSSHPでは市民公開講座やヘルスケアプロバイダーコースを始動している。HDP管理の向上を目指し,妊娠中の管理だけではなく,プレコンセプションや産後のフォローにおいて将来の健康を見守っていくためのわが国での取り組みを紹介する。
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