連載
症例をどうみるか 好酸球性副鼻腔炎として加療されていた呼吸上皮腺腫様過誤腫の1例
中村 友樹
1
,
平賀 良彦
,
石川 竜司
,
瀧澤 義徳
,
峯田 周幸
1焼津市立総合病院 耳鼻咽喉科
キーワード:
過誤腫
,
好酸球増加症
,
鑑別診断
,
腺腫
,
内視鏡法
,
鼻疾患
,
副鼻腔炎
,
気道粘膜
,
頭部CT
Keyword:
Diagnosis, Differential
,
Nose Diseases
,
Hamartoma
,
Adenoma
,
Eosinophilia
,
Endoscopy
,
Sinusitis
,
Respiratory Mucosa
pp.1266-1269
発行日 2021年9月1日
Published Date 2021/9/1
DOI https://doi.org/10.24479/J01814.2021354586
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60歳男性。50歳頃より鼻腔内にポリープ様病変を認め、前医にて好中球性副鼻腔炎として加療されていた。だが、ポリープの増大傾向を認めたため当科へ紹介となった。初診時、鼻内内視鏡所見で両側中鼻道に白色のポリープ様病変がみられ、JESREC studyの診断基準で好中球性副鼻腔炎軽症に分類された。腫瘍性疾患との鑑別も踏まえ、左副鼻腔腫瘤より生検を実施したところ、呼吸上皮腺腫様過誤腫と確定診断され、内視鏡下汎鼻腔手術を施行した結果、術後に鼻洗浄、少量マクロライド療法、ステロイド点鼻薬、去痰剤を2ヵ月継続することで、術後半年経過で再発はみられていない。
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