連載
症例をどうみるか 小児期の薬剤性難聴に対して成人期に人工内耳埋め込み術を行った1例
松田 信作
1
,
南 修司郎
,
加我 君孝
1国立病院機構東京医療センター臨床研究(感覚器)センター
キーワード:
語音弁別検査
,
純音聴力検査
,
難聴
,
補聴器
,
人工内耳移植
,
オージオグラム
Keyword:
Cochlear Implantation
,
Audiometry, Pure-Tone
,
Speech Discrimination Tests
,
Hearing Aids
,
Hearing Loss
pp.765-770
発行日 2021年7月1日
Published Date 2021/7/1
DOI https://doi.org/10.24479/J01814.2021272717
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42歳女性。4~8歳の4年間、慢性中耳炎に対してリンデロンA点耳液を受けたが、治療後に両側高度難聴をきたした。その後は補聴器装用下に生活を送っていたが、補聴器装用効果が低下したため、40歳時に人工内耳埋め込み術が行なわれた。その結果、人工内耳術後2年の人工内耳装用下でのオージオグラムでは、各周波数において25~30dBで聴取可能であり、術後9ヵ月の30~50dBと比べて閾値の改善が認められた。また、術後9ヵ月、2年のCI-2004語音聴取評価検査結果を比較すると、単語で8%→28%、文で7%→30%の改善が確認された。
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