連載
症例をどうみるか 左下顎への衝撃で生じた右外傷性耳小骨離断症例
関根 康寛
1
,
山中 由里香
,
吉田 沙絵子
,
菊地 さおり
,
飯野 ゆき子
1東京北医療センター 耳鼻咽喉科
キーワード:
下顎骨損傷
,
鼓室形成術
,
耳小骨
,
難聴-伝音性
,
純音聴力検査
,
中耳疾患
,
頭部CT
Keyword:
Audiometry, Pure-Tone
,
Tympanoplasty
,
Mandibular Injuries
,
Hearing Loss, Conductive
,
Ear Ossicles
pp.211-214
発行日 2021年2月1日
Published Date 2021/2/1
DOI https://doi.org/10.24479/J01814.2021133673
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28歳女性。勤務中に逆上がりをしようとした児童の膝が左下顎に当たり受傷し、右難聴を主訴に当科へ紹介となった。臨床経過および側頭骨CT所見より左下顎への衝撃で生じた右外傷性耳小骨離断と診断され、伝音難聴の改善目的で右鼓室形成術が施行された。術後経過は良好であったが、術後6ヵ月時にスキューバダイビングを行った後に右後上象限の小穿孔を生じたため、穿孔縁を掻爬しベスキチンを当てて処置したところ、穿孔は閉鎖した。目下、術後約2年経過で右平均気導聴力(3分法)は術前の25dBから術後15dBに改善している。
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