研究
微小重力環境と移植技術を組み合わせた腎臓組織の形態観察
西村 裕介
1
,
王 碧昭
1北里大学保健衛生専門学院 臨床工学専攻科
キーワード:
同種移植
,
蛍光抗体法
,
腎糸球体
,
腎臓
,
胎児
,
器官形成
,
Platelet Endothelial Cell Adhesion Molecule-1
,
細胞移植
,
細胞培養技術
,
細胞性スフェロイド
,
無重力
Keyword:
Platelet Endothelial Cell Adhesion Molecule-1
,
Transplantation, Homologous
,
Kidney Glomerulus
,
Fetus
,
Weightlessness
,
Cell Culture Techniques
,
Spheroids, Cellular
,
Cell Transplantation
,
Kidney
,
Fluorescent Antibody Technique
,
Organogenesis
pp.626-630
発行日 2021年4月25日
Published Date 2021/4/25
DOI https://doi.org/10.24479/J00714.2021299142
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マウス発生期腎臓細胞を用いて、微小重力と移植を組み合わせることにより腎組織が構築できるか検討した。マウス胎仔から取り出した発生期腎臓をAccutaseで培養し、40μmのフィルターを用いてシングルセルにし、低接着性のプレートで培養してスフェロイドを形成させた。5日間培養したスフェロイドを微小重力装置で培養したところ、Dolicho biforus Agglutinin陽性細胞が発現した尿管芽様構造の形成が複数確認された。さらに、融合したスフェロイドを腎臓被膜下に移植した結果、2週後に成長しているスフェロイドが観察され、移植スフェロイド内に糸球体様構造を形成していることが分かった。また、synaptopodinおよびPECAM-1ダブル陽性細胞を発現する糸球体が確認され、糸球体周囲にPECAM-1陽性細胞を発現する血管が観察された。微小重力環境により融合スフェロイド形成が促され、腎臓被膜下移植によって糸球体がさらに大きくなっていることが観察された。
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