特集 小児科医に求められる新生児医療の基本
新生児室で行われる検査の意義と実際 新生児聴覚スクリーニング
片岡 祐子
1
1岡山大学 大学院医歯薬学総合研究科耳鼻咽喉・頭頸部外科
キーワード:
新生児スクリーニング
,
難聴
,
病院新生児室
,
聴覚検査
Keyword:
Hearing Tests
,
Neonatal Screening
,
Nurseries, Hospital
,
Hearing Loss
pp.714-716
発行日 2019年5月1日
Published Date 2019/5/1
DOI https://doi.org/10.24479/J00648.2019263890
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- サイト内被引用
<Key Points>(1)難聴の診断においてNHSはもっとも重要で、全出生児での実施が推奨されている。NHS検査機器としては自動ABRが推奨されている。(2)NHSで要精密検査であった児は生後3ヵ月までに診断を行い、生後6ヵ月までに補聴器装用を開始するのが望ましい。そのため該当児は速やかに精密検査ができる耳鼻咽喉科へ紹介する必要がある。(3)自治体レベルでは、NHS後には医療、療育、行政機関での連携体制をもち、要精密検査児をフォローアップすること、またNHSの検査費用の公的負担も策定することが望まれる。(4)NHSでパスしていても遅発性に難聴を発症する児がいるため、音に対する反応不良、言語発達遅滞、構音障害などの症状がみられる場合、耳鼻咽喉科受診を推奨する。
Copyright© 2019 tokyo-igakusha.co.jp. All rights reserved.