研究
遺伝性疾患の当事者またはキャリアの挙児検討にかかわる要素の抽出 文献の内容分析による質的研究
洪本 加奈
1
,
山田 崇弘
,
小杉 眞司
1京都大学 大学院医学研究科社会健康医学系専攻医療倫理学・遺伝医療学分野
キーワード:
ヘテロ接合体
,
意思決定
,
遺伝性疾患
,
家族計画
,
遺伝性疾患-X連鎖性
,
文献研究
,
内容分析
Keyword:
Family Planning Services
,
Heterozygote
,
Decision Making
,
Knowledge Discovery
,
Genetic Diseases, Inborn
,
Genetic Diseases, X-Linked
pp.2056-2062
発行日 2020年12月10日
Published Date 2020/12/10
DOI https://doi.org/10.24479/J00621.2021102785
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遺伝疾患の当事者またはキャリアの挙児検討の要素にどのような類似点・相違点があり、これらがどのような方向で影響するのかについて、文献検討を行った。2019年3月に文献検索を行った。医学中央雑誌web版では「遺伝性疾患」「挙児希望」「再発率」「家族計画」などのキーワード、PubMedでは「genetic disease」「genetic risk」「reproductive decision」などのキーワードを用いた。89件の文献が得られ、内容を確認し、最終的に17件を分析対象とした。分析の結果、挙児検討に関わる要素として35のサブカテゴリー、14のカテゴリー、「自分の考え」「自分の状態」「周囲からの影響」「自分以外の人への想い」の四つのテーマが得られた。挙児希望へ影響する要因は、多くが挙児希望を促進する方向と抑制する方向双方に影響することが示された。遺伝カウンセラーが丁寧に傾聴し、整理することが相談者の一助になると考えられた。
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