特集 周産期相談310 お母さんへの回答マニュアル 第3版
新生児・乳児編 頭部、顔面、頸部 生後1ヵ月頃 耳の後ろにぐりぐりがありますが、これは何ですか?
國方 徹也
1
1埼玉医科大学 小児科
キーワード:
感染
,
リンパ節
,
耳介
,
リンパ節症
Keyword:
Lymph Nodes
,
Infections
,
Lymphadenopathy
,
Ear Auricle
pp.393-394
発行日 2019年12月1日
Published Date 2019/12/1
DOI https://doi.org/10.24479/J00621.2020088392
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<回答のポイント>1)耳介後部や後頸部のリンパ節腫脹は、乳児健診でしばしば質問を受ける項目である。正常の乳児でも同部のリンパ節は触知される。骨の突出のときもある。正常のリンパ節は一般に直径3mm以下で、軟らかく弾力性があり、可動性で、痛みはなく、皮膚の発赤も熱感もない。2)頭皮の感染症や、外耳炎、中耳炎、口腔内の感染症でも、耳介後部のリンパ節は所属リンパ節として腫脹する。リンパ節周囲の炎症の場合には、多くは圧痛や発赤を伴って腫脹する。3)ウイルス性の全身感染症でも、耳介後部や後頸部のリンパ節は腫脹するが、多くは全身のリンパ節腫脹を伴う。4)悪性疾患(悪性リンパ腫、白血病など)によるものでは、全身の慢性リンパ節腫脹となり、多くは無痛性で可動性が少なく、硬く、表面に発赤を伴わない。
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