特集 周産期相談310 お母さんへの回答マニュアル 第3版
産科編 分娩 帝王切開の決定に骨盤のX線を撮るといわれて心配です
山下 隆博
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1母子愛育会総合母子保健センター愛育病院 産婦人科
キーワード:
X線診断
,
骨盤計測法
,
術前評価
,
帝王切開術
Keyword:
Pelvimetry
,
Cesarean Section
,
Radiography
pp.225-226
発行日 2019年12月1日
Published Date 2019/12/1
DOI https://doi.org/10.24479/J00621.2020088315
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<回答のポイント>1)骨盤X線撮影による被曝で胎児に明らかな影響を生じることはないと思われる。2)(1)骨盤位の経腟分娩希望、(2)双胎経腟分娩希望で第1子は頭位だが第2子が骨盤位分娩になる可能性がある場合に、児頭骨盤不均衡がないことを確認するために施行する。3)以前は頭位であっても、母体低身長(150cm未満など)、巨大児疑い、帝王切開後経腟分娩の可否の判断、予定日を超過したが児頭が浮動している、分娩停止などで、児頭骨盤不均衡の有無を確認するために骨盤X線撮影がよく行われていたが、母体・胎児被曝のリスクを上回る臨床情報が得られないことが多く、現在はかつてほど行われなくなっている。
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