特集 ホジキンリンパ腫
7.再発・治療抵抗性ホジキンリンパ腫に対する造血幹細胞移植
賀古真一
1
Shinichi Kako
1
1自治医科大学附属さいたま医療センター 血液科 准教授
pp.223-230
発行日 2016年1月30日
Published Date 2016/1/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201602069
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成人ホジキンリンパ腫は,通常化学療法単独や放射線療法との組み合わせによって,高い確率で根治を望むことのできる疾患である。しかし,再発・治療抵抗性の場合には造血幹細胞移植の有用性が示唆されており,大量化学療法+自家移植によって無増悪生存率の改善が期待できる。同種移植は自家移植後再発の場合でも有効性を期待できる可能性があるが,ホジキンリンパ腫治療における役割は確立していない。Brentuximab vedotinなどの新たな薬剤の登場は,造血幹細胞移植と組み合わせることで今後の再発・治療抵抗性ホジキンリンパ腫の治療成績改善につながるかもしれない。