特集 アレルギー疾患の将来展望 ~発症率の推移から望ましい治療薬の今後など~
Ⅲ.慢性疾患としての患者教育
3.アレルギー疾患療養指導士制度でアレルギー医療がどのように変わるか
勝沼俊雄
1
,
鈴木貴之
2
Toshio Katsunuma
1
,
Takayuki Suzuki
2
1東京慈恵会医科大学附属第三病院小児科教授
2東京慈恵会医科大学附属第三病院小児科
pp.1340-1344
発行日 2018年9月15日
Published Date 2018/9/15
DOI https://doi.org/10.20837/32018101340
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
ありふれた疾病であるアレルギー疾患は標準的な治療や指導を十分に行えば大半が良くなる。しかしながら,吸入指導,スキンケア・外用指導などの患者指導が十分に行われないばかりに,重症・難治化するケ一スも多数報告されている。全ての地域で誰もが標準的なアレルギー診療を受けることができるアレルギー診療の均てん化を実現するためには,専門医の育成のみでは十分といえず,アレルギー疾患の治療・管理に関する専門知識と指導スキルを兼ね備えたコメディカルスタッフ(看護師,薬剤師,栄養士),すなわちアレルギー疾患療養指導士を育成し,医師と協調してチーム診療を行うことが必要と考える。今般,アレルギー疾患療養指導士を育成すべく,アレルギー疾患療養指導士認定機構設置に向けた準備室を設立するに至った。誰でも,どこでも,標準的なアレルギー診療を受けられるよう,本事業を応援して頂ければ幸いである。