特集 メディエーターと新しい受容体拮抗薬
Ⅷ.新規DP1(プロスタグランジンD2タイプ1レセプター)拮抗剤~ONO-4053の季節性アレルギー性鼻炎を対象とし,プラセボ,ロイコトリエン受容体拮抗剤を比較対照とした第Ⅱ相試験~
山本屋肇
1
Hajime Yamamotoya
1
1小野薬品工業株式会社トランスレーショナルメディシンセンター プロジェクトリーダー(現:ファーマコヴィジランス部 プロジェクトリーダー)
pp.220-233
発行日 2017年1月15日
Published Date 2017/1/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201702066
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新規PGD2受容体タイプ1(DP1)拮抗剤であるONO-4053を用い,季節性アレルギー性鼻炎(SAR)における有効性と安全性をロイコトリエン受容体拮抗剤(LTRA),プラセボを対照とし,二重盲検で検討した。1週間のプラセボ投与期の後,基準を満たした被験者がONO-4053,LTRA,プラセボのいずれかを2週間服薬した。ONO-4053,LTRAのいずれもプラセボに対し全ての鼻・眼症状で高い効果を示した。ONO-4053は3症状合計スコア,くしゃみ,鼻汁,鼻掻痒感においてLTRAより高い効果を示した。安全性には問題がなかった。ONO-4053はSARの治療薬として有用と考えられる。(JapicCTI-142706)