特集扉
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pp.25-25
発行日 2016年8月25日
Published Date 2016/8/25
DOI https://doi.org/10.20837/2201609025
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特 集 消化管感染症の発症メカニズム 消化管感染症は古くから人類を悩ませてきており,下痢症は今でもアフリカや東南アジアの途上国でもっとも頻度の高い疾患(46億エピソード)で,毎年,小児を中心に220万人の人命を奪っている。このような中,下痢症そのものの制圧にはまだつながっていないが,消化管感染症の発症メカニズムや病態は分子レベルで徐々に解明されつつある。 本特集では,消化管感染症の分子メカニズムを中心に,病原体ごとに最新の情報を解説していただいた。特に,下痢症がどのように起こるかについては,病原体側の因子や宿主への作用など現時点で明らかになっていることを解説いただき,特集全体としてさまざまな病原体の下痢発症メカニズムを俯瞰的に理解できることを目的とした。 序 -病原微生物たちの競演- 1.コレラ菌 2.赤痢菌の感染機構と宿主免疫からの回避の手口 3.下痢原性大腸菌 4.サルモネラ腸炎の発症機構 5.腸炎ビブリオ 6.クロストリジウム・ディフィシル 7.ノロウイルス 8.ロタウイルスの病原性 9.アメーバ赤痢 10.クリプトスポリジウム感染による病態発症メカニズム 11.Kudoa septempunctataによる食中毒とその発症機序