特集 高齢者医療におけるサルコペニア・フレイル対策
9.疫学研究から見える今後のサルコペニア・フレイル対策
幸篤武
1
,
安藤富士子
2
,
下方浩史
3
1高知大学教育学部
2愛知淑徳大学健康医療科学部・教授
3名古屋学芸大学大学院栄養科学研究科・教授
pp.2157-2161
発行日 2015年9月1日
Published Date 2015/9/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201509113
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無作為抽出された一般住民を対象とするコホート研究の結果より,運動・身体活動の実施,タンパク質を中心とした栄養改善が,筋量減少の予防に有効であることが明らかとなった。また,ADL(activities of daily living)の低下についても同様の結果が示されており,運動・身体活動の実施や,エネルギー摂取量の増加やタンパク質摂取量の増加など栄養状態の改善が,サルコペニア,フレイルの予防に有効である可能性が示唆された。介入の方策として,サルコペニアの改善には運動と栄養指導を組み合わせることが有効とされている。また,フレイルの改善には運動が有効とされ,より早期段階における介入が重要とされる。