連載 薬剤師が知っておくべき 臓器別画像解析の基礎知識 35
6.腎臓分野 5)運動誘発性急性腎不全の画像診断
辻孝之
1
,
加藤明彦
2
1浜松医科大学第一内科
2浜松医科大学附属病院血液浄化療法部・部長/病院教授
キーワード:
運動後急性腎不全,delayed CT,MRI,造影超音波検査,低尿酸血症
Keyword:
運動後急性腎不全,delayed CT,MRI,造影超音波検査,低尿酸血症
pp.2503-2506
発行日 2013年11月1日
Published Date 2013/11/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201311005
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
運動誘発性急性腎不全は,横紋筋融解によるミオグロビン性の急性腎不全と運動後急性腎不全(ALPE:acute renal failure with severe loin pain and patchy renal ischemia due to anaerobic exercise)と呼ばれる非ミオグロビン性の急性腎不全の2つに区別される。ALPEは,激しい無酸素運動後,数時間経過してから背腰痛や吐気を認め,造影剤投与約24時間後の単純CT(computed tomography)にて両腎に楔状の造影剤残存像を認めることが特徴である。高度の腎不全で,ヨード造影剤投与が躊躇される場合は,MRI(magnetic resonance imaging)や超音波検査でも所見が得られることがある。