連載 薬剤師が知っておくべき臓器別画像解析の基礎知識 26
5.循環器分野 2)大動脈解離の画像診断
島谷直希
1
,
横山健一
2
,
似鳥俊明
3
1杏林大学医学部放射線医学教室
2杏林大学医学部放射線医学教室 講師
3杏林大学医学部放射線医学教室 教授
キーワード:
大動脈解離,ULP型,CT
Keyword:
大動脈解離,ULP型,CT
pp.585-590
発行日 2013年2月1日
Published Date 2013/2/1
DOI https://doi.org/10.20837/1201302005
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胸痛を訴える患者の3大疾患としては,急性冠症候群,肺動脈血栓塞栓症,急性大動脈解離があげられる。大動脈解離の急性期における死亡率は未だに高く,発症後の死亡率は1~2%/時間と言われており,早期の診断,早期の治療が重要である。
わが国においてはCT(computed tomography)が広く普及しており,マルチスライスCTを用いれば,全大動脈を1回の呼吸停止下で撮影できる。CTによる大動脈解離の診断能は,100%に近いとされる。
本稿では,大動脈解離に対するCTの画像診断を中心とし,薬剤師をはじめとする医療従事者が知っておくべき要点を「大動脈瘤・大動脈解離診療ガイドライン(2011年改訂版)」に沿って述べる。
KEY WORDS 大動脈解離,ULP型,CT