消化器癌化学療法-新たなエビデンスを求めて
GISTに対する新たな治療戦略
澤木 明
1
1名古屋第二赤十字病院 薬物療法科
キーワード:
腫瘍再発
,
リスク
,
臨床試験
,
アジュバント化学療法
,
Gastrointestinal Stromal Tumor
,
Imatinib
,
Sunitinib
,
Regorafenib
Keyword:
Imatinib Mesylate
,
Clinical Trials as Topic
,
Neoplasm Recurrence, Local
,
Risk
,
Chemotherapy, Adjuvant
,
Gastrointestinal Stromal Tumors
,
Sunitinib
,
Regorafenib
pp.357-362
発行日 2013年2月20日
Published Date 2013/2/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2013179666
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
GISTは消化管由来の間葉系腫瘍でもっとも頻度が高く,腫瘍化の要因はc-kitまたはPDGFRA遺伝子の変異である.このdriver mutationを選択的に阻害する薬剤で高い臨床効果が得られている.本稿では,新しい治療として補助化学療法と新薬について述べる.SSG XVIII試験では,高リスクに対する3年間のイマチニブが標準治療となった.CT検査は原則6ヵ月ごとで,補助化学療法後の再発にはイマチニブの再投与が勧められる.イマチニブ不応のD842V変異には補助化学療法は推奨できない.イマチニブとスニチニブ無効GISTに対するレゴラフェニブの有効性と安全性が示され,早期の臨床導入が望まれる.
Copyright © 2013, Nihon Medical Center, Inc. All rights reserved.