維持透析患者の消化管疾患-症状からみた傾向と対策
見逃してはならない急性腹症 手術、特殊な血液浄化法
番匠谷 将孝
1
,
矢野 将嗣
,
川西 秀樹
1あかね会土谷総合病院 人工臓器部
キーワード:
急性腹症
,
虚血
,
憩室
,
血液透析
,
術後管理
,
消化器外科
,
腎不全-慢性
,
腸穿孔
,
腸閉塞
,
血液浄化法
Keyword:
Abdomen, Acute
,
Diverticulum
,
Kidney Failure, Chronic
,
Ischemia
,
Renal Dialysis
,
Intestinal Obstruction
,
Intestinal Perforation
,
Postoperative Care
,
Digestive System Surgical Procedures
pp.197-204
発行日 2013年2月10日
Published Date 2013/2/10
DOI https://doi.org/10.19020/J01864.2013135078
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透析患者は健常人に比べて,憩室炎,消化管穿孔,虚血性腸炎,腸管梗塞などの消化管の急性腹症の発生頻度が高い.急性腹症のなかには予後不良な疾患も存在するため,早急な診断と治療が必要である.造影CT検査は簡便で初期診断に有用である.虚血性腸炎や腸管梗塞,消化管穿孔,絞扼性イレウスでは,時機を逸することなく,外科手術や血管内治療(interventional radiology;IVR)を行わなければならない.循環動態が不安定な場合は,持続的血液浄化法(CRRT)を行う.敗血症性ショックの合併例では,エンドトキシン吸着療法も選択される.
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