連載 〔学会だより〕
JDDW2024 第66回 消化器病学会大会
上野 義之
1
1山形大学医学部内科学第二講座(消化器内科学)
pp.298-298
発行日 2025年2月20日
Published Date 2025/2/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000003389
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第66回日本消化器病学会大会は2024年10月31日~11月2日,昨年と同様に神戸市で開催された.日本消化器病学会,日本消化器内視鏡学会,日本肝臓学会,日本消化器外科学会,そして日本消化器がん検診学会からなる5学会の形式は日本最大級の学術集会として秋の風物詩ともなっている.本格的にポストコロナ時代の学術集会のあり方を示すものとして多くの先生方が注目していたのは間違いない.今回の学会の特色としては国際化を意識したセッション構成であったようである.今後このJDDWがさらにそのプレゼンスを上げていくためには避けられない要素ではあるが,多くの外国からの講演者がさまざまな会場で発表されてそこに若い先生が多数参加していたことは非常に心強い.彼らは英語でのスライド発表にもそれほどアレルギーもなく普通に受けている様子であった.また今後の医学の大きなテーマとしてAIやビッグデータ,そして遠隔医療なども議論されていた.ただしこれらのテーマではわれわれ消化器医はどちらかというとエンドユーザーであり,学問としてそれが正しいか誤っているかを評価するような素養がほとんどないのが大きな課題であり,研究領域として今後われわれが主体として深めていくことについてまだ問題をはらんでいる印象を受けた.
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