特集 消化器病漢方治療―理論と実践
4 .実践:漢方薬治療の実際―このように治療する (4)便秘・下痢・過敏性腸症候群
眞部 紀明
1
,
中藤 流以
1
,
藤田 穣
1
,
楠 裕明
2
,
鎌田 智有
3
,
畠 二郎
1
,
春間 賢
4
1川崎医科大学検査診断学(内視鏡・超音波)
2川崎医科大学総合臨床医学
3川崎医科大学健康管理学
4川崎医科大学総合内科学2
キーワード:
便秘
,
下痢
,
腹痛
,
腹部膨満感
,
漢方
Keyword:
便秘
,
下痢
,
腹痛
,
腹部膨満感
,
漢方
pp.1401-1407
発行日 2018年9月20日
Published Date 2018/9/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000533
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消化器領域における漢方治療の果たす役割は大きい.とくにその病態が多因子からなる機能性消化管疾患は,漢方治療の良い適応と考えられる.近年の数多くの基礎研究により生薬ごとの消化管機能に及ぼす作用が明らかになっており,漢方治療の効果が分子レベルから明らかになってきている.本稿では下部機能性消化管疾患のなかでもとくに遭遇することが多い慢性便秘,慢性下痢,過敏性腸症候群に対する漢方治療について概説した.なお,漢方薬の副作用は,構成している生薬によって決まるため,数種類の漢方薬を併用する場合には,同じ生薬が重複しないかを確認する姿勢も重要である.
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