血液浄化機器2020
第XV章 モニタリング機器 11.透析出血感知センサ
矢野 利幸
2
,
原田 孝司
1
,
舩越 哲
1
1衆和会長崎腎病院
2衆和会長崎腎病院臨床工学課・臨床工学技士
pp.1178-1179
発行日 2020年8月20日
Published Date 2020/8/20
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000001439
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平成25 年度の日本透析医会の報告によれば,透析治療でもっとも発生割合が高い事故は抜針事故であり,透析中の重篤な事故の38.7 %を占め,平成12 年度の調査開始以来,年々増加している.抜針事故の最大の原因は,認知症患者による自己抜針であり,次いで大きな体動による牽引抜針,発汗や血液回路固定の緩みによる自然抜針,在宅血液透析患者による不十分な穿刺などさまざまであり,透析医療従事者の巡回・監視体制にも限界がある.また,抜針事故の35 %が死亡例を含む影響度3b 以上の重篤なアクシデントとして報告されており,安全な透析治療の実施には,これらの事故を未然に防止する対策や早期発見する対策が必要不可欠である.
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