特集 透析室の感染症へどう対応するか
総論 2.スタンダードプリコーションは院内感染防止の基礎である
森兼 啓太
1
1山形大学医学部附属病院検査部・感染制御部
キーワード:
経路別予防策
,
標準予防策
,
手指衛生
,
個人防護具
,
血液媒介病原体
Keyword:
経路別予防策
,
標準予防策
,
手指衛生
,
個人防護具
,
血液媒介病原体
pp.561-566
発行日 2018年6月10日
Published Date 2018/6/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000000492
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透析導入患者の死亡原因として,ここ数年感染症が心不全を上回り第1 位である.透析患者における感染症のリスクは高く,とくに透析医療現場での感染防止が喫緊の課題である.個々の感染症に対して,その伝播を防ぐ方策は経路別予防策と呼ばれるが,感染症かどうかわからない,判断がつかないケースでも病原体の伝播を効率的に制御する方法が標準予防策である.標準予防策はおもに手指衛生・個人防護具・血液媒介病原体曝露防止・環境制御の四つからなり,これらに沿った標準的な感染対策を行うことにより,日常的な感染対策が推進される.
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