投稿論文 工夫
安全かつ簡便にできる薄層化皮弁の挙上方法
伊田 幸平
1
,
今泉 督
1
1沖縄県立中部病院形成外科
pp.785-789
発行日 2025年7月10日
Published Date 2025/7/10
DOI https://doi.org/10.18916/keisei.2025070020
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はじめに
整容的に優れた再建を行う際には欠損部に近似した組織〔皮膚の色調,真皮の厚さ(質感)皮下脂肪の柔らかさ〕と輪郭の再現(皮弁の厚み)が重要である。Perforator branch flap technique 1)はカラードップラーエコーで脂肪層内の穿通枝の主要分枝を同定し,これを脂肪層内で剥離温存することで安全にさまざまな穿通枝皮弁での薄層化を可能にした。その結果,穿通枝皮弁選択時の皮下脂肪の厚さという制約がなくなり,like with likeな再建が可能になった。しかし本法の脂肪層内での穿通枝の分枝の剥離同定作業は穿通枝皮弁初学者にはハードルが高い。この工程を省略した簡便なperforator branch flap techniqueを考案したので報告する。

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