症例
発熱を伴わず炎症反応が高値で持続した高安動脈炎の1男児例
宮河 祐治
1
,
奥平 尊
1
,
平 清吾
1
,
石本 英己
1
,
太田 佳隆
1
,
尾谷 正野
1
,
利川 寛実
1
,
坂 良逸
1
,
杉田 侑子
2
,
大関 ゆか
2
,
岡本 奈美
2,3
,
小川 哲
1
,
芦田 明
2
1大阪府済生会吹田病院小児科
2大阪医科薬科大学小児科
3労働者健康安全機構大阪ろうさい病院小児科
pp.500-504
発行日 2024年5月1日
Published Date 2024/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000003030
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高安動脈炎(Takayasu arteritis:TA)は成人若年女性に好発する大型血管炎で,小児期発症例,とくに男児例は非常にまれである.発熱や倦怠感を呈することが多いが,症状は多彩で,特異的な診断マーカーもないことから,診断に難渋する例も散見される1)2).今回われわれは,発熱や全身倦怠感を伴わないが,炎症反応が高値で持続し,診断に6か月を要した症例を経験した.本症における身体診察と画像診断の重要性をあらためて認識したため報告する.
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