症例
心室中隔欠損を合併し早期に外科的治療介入を要した多孔性三心房心の乳児例
川田 孝平
1
,
木村 純人
1
,
平田 陽一郎
1
,
本田 崇
1
,
高梨 学
1
,
坂東 由紀
2
,
森 善樹
2
,
石倉 健司
1
1北里大学医学部小児科学
2北里大学メディカルセンター小児科
キーワード:
三心房心
,
心室中隔欠損症
,
合併奇形
Keyword:
三心房心
,
心室中隔欠損症
,
合併奇形
pp.193-198
発行日 2021年2月1日
Published Date 2021/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000001636
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三心房心(cor triatriatum sinister:CTS)は,線維筋性の組織でできた異常隔壁により心房が分割される疾患で,発生頻度は先天性心疾患の約0.1%と比較的まれな疾患である.左心房(left atrium:LA)が異常隔壁により肺静脈の還流する副腔(accessory chamber:AC)と左心耳を有する固有左房に二分される左房性三心房と,右心房(right atrium:RA)が分割される右房性三心房があり,通常,前者をCTSとよぶ1).基本的な病態は肺静脈の還流障害による肺うっ血であり,AC-LA間の交通孔の大きさとその心房中隔欠損を含めた合併奇形が予後を決定するとされる.
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