綜説
小児敗血症の臨床
志馬 伸朗
1
1広島大学大学院医系科学研究科救急集中治療医学
キーワード:
敗血症
,
ガイドライン
,
定義
,
アルゴリズム
Keyword:
敗血症
,
ガイドライン
,
定義
,
アルゴリズム
pp.1375-1384
発行日 2019年9月1日
Published Date 2019/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000001042
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小児の敗血症/敗血症性ショックは,死亡率が20%を超え,3分の1が後遺障害を残す重篤な病態である.2017年に敗血症に対する標準的な診断治療戦略をまとめた日本版敗血症診療ガイドライン(J-SSCG)2016が改訂公表され,小児に関する独立項目が設定された.成人敗血症の定義はSepsis-3に従い大幅に変更となったものの,バイタルサインの基準値や臓器障害指標の評価が異なる小児敗血症の定義をどのように定めるかは,現時点で国際的なコンセンサスがない.治療の基本となるのは急速輸液,経験的抗菌薬,循環作動薬などをまとめて介入する1時間バンドルであり,これを含めた初期蘇生アルゴリズムが利用できる.
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