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放射線治療談話会記録 第433回定例会「医療施行規則一部改正に伴う放射線治療分野の対応について」
坂本 昌隆
1
1浜松医科大学医学部附属病院 放射線部
キーワード:
医療施行規則一部改正
,
IGRT
,
被ばく線量
,
最適化
Keyword:
医療施行規則一部改正
,
IGRT
,
被ばく線量
,
最適化
pp.1121-1126
発行日 2022年10月10日
Published Date 2022/10/10
DOI https://doi.org/10.18888/rp.0000002097
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近年の診療放射線の進歩は目覚ましく様々な診断や治療の向上につながっており,その重要性は今後もより一層増すことが想定される。原子放射線の影響に関する国連科学委員会(United Nations Scientific Committee on the Effects of Atomic Radiation:UNSCEAR)の2008年の報告では,我が国におけるX線CT撮影に代表される診療用放射線の利用が他の先進国に比べて多いことが指摘されている1)。これらの背景もあり,我が国では2019年3月11日に「診療用放射線に係る安全管理体制並びに診療用放射性同位元素及び陽電子断層撮影診療用放射性同位元素の取扱い」について,医療法施行規則を一部改正する省令が官報に公示され,2020年4月1日より施行された。この診療放射線に係る安全管理体制に関する規定では,X線装置などを備えるすべての病院・診療所は医療放射線安全管理責任者を配置すること,医療放射線の安全管理のための指針を策定すること,医療放射線に係る安全管理のための職員研修の実施,放射線診療を受ける者への情報共有,さらに保有する装置により,医療被ばくの線量管理・線量記録を行うことが求められている。
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