特集 高齢者診療における画像診断
高齢患者における頭部MRI撮像のポイントとテクニック
鈴木 雄一
1
,
阿部 修
1
1東京大学医学部附属病院 放射線部
キーワード:
患者観察
,
ポジショニング
,
撮像テクニック
Keyword:
患者観察
,
ポジショニング
,
撮像テクニック
pp.1731-1736
発行日 2017年12月10日
Published Date 2017/12/10
DOI https://doi.org/10.18888/rp.0000000204
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日々進歩する医療技術,平均寿命の上昇と出生率の低下などにより,日本は超高齢社会となった。それに伴い,高齢者に対する磁気共鳴画像(MRI)検査も増えつつある。MRI は常に新しい技術が開発され,様々な部位や疾患を対象とすることができるようになり,今日の臨床において必要不可欠なものとなっている。MRI は放射線被ばくがないという利点があるものの,撮像時間が長い,少しの動きでも画像の劣化に繋がる,検査中に大きな音がしてしまう,狭い空間に同じ体勢で静止してもらうなど,欠点も多い。特に高齢者にとっては,精神的にも身体的にも苦痛である場合が少なくない。本稿では,高齢者を念頭に置き,MRI の中でも最も頻度の高い頭部撮像時のポイントやテクニックについて述べさせていただく。また,我々診療放射線技師が撮像「前」や撮像「時」にどのような注意や工夫をしているか,どのようにして依頼科医師や放射線科医の要望に応えた画像を提供しているかを理解していただければ幸いである。
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