特集 膠原病
高齢男性に発症した全身性エリテマトーデスの1例
林 周次郎
1
,
藤平 尚弘
,
権守 隆
,
上野 あさひ
,
宮本 陽子
,
山内 瑛
,
濱崎 洋一郎
,
籏持 淳
1獨協医科大学病院 皮膚科学教室
キーワード:
Prednisolone
,
エリテマトーデス-全身性
,
失語症-Broca
,
脳梗塞
,
直接蛍光抗体法
,
Dabigatran Etexilate
Keyword:
Dabigatran
,
Aphasia, Broca
,
Lupus Erythematosus, Systemic
,
Prednisolone
,
Fluorescent Antibody Technique, Direct
,
Brain Infarction
pp.182-183
発行日 2017年2月1日
Published Date 2017/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2017215723
- 有料閲覧
- 文献概要
74歳男性。2ヵ月前より顔面・上肢に皮疹が出現し近医を受診、ステロイド外用治療を受けるも改善せず、発熱も生じたため受診となった。初診時、顔面、前腕、前胸部の露光部に一致して癒合傾向のある浸潤性紅斑や円板状紅斑を多数認めた。また、口腔内には硬口蓋に無痛性の小潰瘍がみられた。米国リウマチ学会の全身性エリテマトーデス(SLE)の診断基準11項目中4項目以上の7項目を満たしたことからSLEと診断した。入院後、プレドニゾロンの投与を行なうと共に、脳梗塞予防にアスピリンを併用したところ、皮疹や発熱などの症状は改善した。治療開始から約1年後に左基底核のアテローム血栓性梗塞による運動性失語が出現し、現在はアスピリンをダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩に変更し、治療を継続している。
Copyright © 2017, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.