特集 小児日常診療でその薬を使うとき・使うべきでないとき
VI 消化器
64.胃食道逆流症とプロトンポンプ阻害薬
三枝 英人
1
1東京女子医科大学附属八千代医療センター 耳鼻咽喉科・小児耳鼻咽喉科
キーワード:
胃食道逆流
,
消化器系内視鏡法
,
Proton Pump Inhibitors
,
禁忌(治療)
,
食道pHモニタリング
,
長期投与
Keyword:
Gastroesophageal Reflux
,
Endoscopy, Digestive System
,
Esophageal pH Monitoring
,
Proton Pump Inhibitors
pp.1642-1643
発行日 2016年12月1日
Published Date 2016/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/J00639.2017086336
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プロトンポンプ阻害薬(PPI)は,胃酸分泌の最終経路である壁細胞内のH+/K+-ATPase を抑制することで終日にわたって強力に胃酸分泌を抑制する薬剤であり,主に夜間の胃酸分泌抑制をするH2ブロッカーに代わって,成人における胃食道逆流症,消化性潰瘍に対する第1選択薬になっている.また,その強力な胃酸分泌抑制作用によりPPI を投与したことで症状や所見が改善するかで胃食道逆流症であったかを判定する「PPIテスト」は臨床で行われ,有用である.一方,小児におけるPPIの使用基準,さらに適切な服用量は確立されていないが,小児の胃食道逆流症の診断に対する問題点を考慮すると,PPIテストは有用であると考えられる.
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