特集 小児日常診療でその薬を使うとき・使うべきでないとき
III アレルギー
34.アトピー性皮膚炎とタクロリムス外用薬
佐伯 秀久
1
1日本医科大学 皮膚科
キーワード:
経皮投与
,
軟膏剤
,
皮膚炎-アトピー性
,
Tacrolimus
,
治療成績
,
禁忌(治療)
,
小児薬用量
Keyword:
Administration, Cutaneous
,
Dermatitis, Atopic
,
Ointments
,
Tacrolimus
,
Treatment Outcome
pp.1582-1583
発行日 2016年12月1日
Published Date 2016/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/J00639.2017086306
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アトピー性皮膚炎の治療において,タクロリムス外用薬はステロイド外用薬と並ぶ抗炎症外用薬の2本柱の一つである.タクロリムス外用薬は16歳以上に使用可能な0.1%軟膏と2〜15歳の小児用の0.03%軟膏が発売されている.タクロリムス外用薬とステロイド外用薬との最も大きな違いはタクロリムス外用薬の分子量が大きく,正常の皮膚からは吸収されにくいことが挙げられる.このことは急性の皮膚炎などがある病変局所では皮膚バリア機能が低下しているため吸収されやすく効果を発揮し,一方皮膚炎が軽快してくると吸収が低下し副作用も生じにくいという利点になると考えられる.
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