特集 放射線科研修医の胸腹部画像診断must know
腹部・骨盤部 腎臓 腎腫瘍に特徴的な所見
荒井 学
1
,
成田 啓一
,
秋田 大宇
,
陣崎 雅弘
1慶応義塾大学 医学部放射線診断科
キーワード:
画像強調
,
腺腫-好酸性
,
MRI
,
脂肪肉腫
,
腎細胞癌
,
鑑別診断
,
転座
,
瘢痕
,
血管筋脂肪腫
,
ヒトX染色体
,
腹部CT
,
横緩和時間
Keyword:
Carcinoma, Renal Cell
,
Cicatrix
,
Diagnosis, Differential
,
Image Enhancement
,
Liposarcoma
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Translocation, Genetic
,
Adenoma, Oxyphilic
,
Angiomyolipoma
,
Chromosomes, Human, X
pp.138-150
発行日 2017年10月1日
Published Date 2017/10/1
DOI https://doi.org/10.18885/J01843.2017402768
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近年,腹部超音波検査やCTの普及により,偶発的に発見される腎腫瘍の頻度が高くなってきている。腎腫瘍が発見された場合には質的診断のために造影CTを行うことが推奨されている。腎細胞癌(renal cell carcinoma;RCC)の治療の原則は手術であるので,画像検査による良・悪性を含めた質的診断は臨床上特に重要となってくる。腎細胞癌には種々の組織型があるが(表1),dynamic造影CTの造影効果の推移は各組織型ごとに特徴的なパターンを示す(図1)。また,脂肪成分の有無や単純CT・MRIでの特徴的な所見が,腎腫瘍の鑑別に有用なことがある。これらの情報を駆使して,治療方針決定に寄与する画像診断を心がけたい。
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