特集 Q&Aでおさえるvascular imaging最重要ポイント
大動脈 大動脈解離のULPとIBPの違いを教えてください
宇都宮 大輔
1
1熊本大学 生命科学研究部画像動態応用医学共同研究講座
キーワード:
大動脈破裂
,
X線CT
,
動脈瘤-解離性
,
リスク
,
偽腔(大動脈瘤)
Keyword:
Aortic Rupture
,
Aneurysm, Dissecting
,
Risk
,
Tomography, X-Ray Computed
pp.312-313
発行日 2017年3月26日
Published Date 2017/3/26
DOI https://doi.org/10.18885/J01843.2017167697
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1.ULPとIBPは,ともに偽腔閉塞型大動脈解離において用いられる画像診断上の用語である2.ULPは偽腔閉塞型大動脈解離における内膜破綻の遺残部分もしくは大動脈壁の脆弱性により形成された真腔と偽腔の交通孔である3.IBPは偽腔閉塞型大動脈解離における大動脈からの分枝血管起始部に見られる造影腔であり,分枝血管の破綻や仮性動脈瘤である4.ULPと真腔の交通孔は広い。一方,IBPは真腔との交通孔は細い,もしくは肋間動脈などの分枝血管から逆行性に造影されるため真腔との交通が見られない5.ULPの存在は動脈瘤の形成,解離,破裂のリスクを高める危険なサインである。一方,IBPは必ずしも合併症と関連していないと考えられている
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