特集 関節鏡手術の最新の話題
肩関節鏡 鏡視下肩上方関節包再建術の手術手技とグラフト作製法
三幡 輝久
1
1大阪医科大学 生体管理再建医学整形外科学
キーワード:
肩関節
,
関節鏡法
,
関節形成術
,
移植片
,
関節包
,
外科的減圧
,
肩腱板損傷
Keyword:
Rotator Cuff Injuries
,
Arthroplasty
,
Arthroscopy
,
Shoulder Joint
,
Joint Capsule
,
Transplants
,
Decompression, Surgical
pp.41-47
発行日 2017年4月1日
Published Date 2017/4/1
DOI https://doi.org/10.18885/J00282.2017206973
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
POINT
① グラフトの前後幅は腱板(上方関節包)欠損部の前後方向の長さと同じ長さとし,グラフトの 内・外側長は肩甲骨関節窩上縁から大結節外側縁までの長さに1.5cm加えた長さとする(ほ とんどの症例は5.5 ~ 6cmである)。 ② グラフトの厚みは6 ~ 8mmが最良と考えているため,採取した大腿筋膜を二重あるいは三 重に重ね合わせてグラフトを作製する。 ③ 大転子から約4 ~ 5cm遠位後方に大腿筋膜~大腿骨に連続する2本の腱線維(筋間中隔)が存 在する。6 ~ 8mmの厚みのあるグラフトを作製するためには,この2本の腱線維を必ず含 める。 ④ 肩峰前外側から肩鎖関節部の骨棘を切除し,烏口肩峰靱帯を肩峰付着部から切離する。肩峰 下面も前縁から後縁まで2 ~3mmの厚さで切除し,完全に平坦化させる。 ⑤ 大腿筋膜と棘下筋腱の間,あるいは大腿筋膜と小円筋腱の間を2 ~ 3本のFiberWire® (Arthrex社)を用いて側側縫合を行う。
Copyright© 2017 MEDICAL VIEW CO., LTD. All rights reserved.