Japanese
English
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泌尿器科領域の麻酔
ANESTHEGIA IN THE UROLOGICAL FIELD
岩月 賢一
1
,
鈴樹 正大
1
Kenichi IWATSUKI
1
,
Masahiro SUZUKI
1
1東北大学医学部麻酔学教室
1Department of Anesthesiology, School of Medicine Tohoku University
pp.989-994
発行日 1965年10月1日
Published Date 1965/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491204192
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I.緒 言
泌尿器科領域における麻酔も一般外科手術における麻酔と原則的には変りはないが,そのとり扱う患者からみて,次のような特殊性をあげることができるであろう。第一に高齢者が多いことで,試みに最近3年間にわれわれのとり扱つた60歳以上の手術症例数を外科と比較してみると,泌尿器科では外科の約2倍に達し,高齢者の占める比率が著しく高い。次に副腎外科では患者管理の面で特殊な考慮を必要とし,とくにPheochromocy—tomaでは麻酔の面でも問題が多い。その他TURに伴う特有な問題や,腎機能不全とくに尿毒症患者の麻酔に伴う合併症,さらに最近は幼小児の諸検査に全身麻酔を必要とする例が多くなつたことなどをあげることができよう。
以下,これまで東北大学においてわれわれの経験した泌尿器科領域の麻酔について統計的観察を行なうとともに,その特殊性に関連した二,三の問題について検討を加えてみたいと思う。
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