Japanese
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特集 変形性関節症の診断と治療――保存的治療から再生医療まで
Ⅵ章.変形性股関節症
6.変形性股関節症に対する骨盤骨切り術
Pelvic osteotomy for osteoarthritis of the hip
安永 裕司
1
,
泉 聡太朗
1
,
五島 寛治
1
,
山里 彩華
1
Y. Yasunaga
1
,
S. Izumi
1
,
K. Goto
1
,
A. Yamazato
1
1広島県立障害者リハビリテーションセンター整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Hiroshima Prefectual Rehabillitation Center for Persons with Disabilities, Higashihiroshima
キーワード:
OA
,
hip joint
,
pelvic osteotomy
Keyword:
OA
,
hip joint
,
pelvic osteotomy
pp.624-627
発行日 2023年5月25日
Published Date 2023/5/25
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei74_624
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は じ め に
本邦の変形性股関節症の多くは,寛骨臼形成不全を起因とする二次性関節症である.寛骨臼形成不全の存在する股関節においては,慢性的な臼外側部への荷重負荷の増大のために関節唇ならびに関節軟骨の変性を生じ,骨頭の外上方への移動,すなわち関節不安定性が惹起される.ひとたび関節不安定性が生じた股関節では,関節軟骨の変性はさらに高度となり,進行期さらには末期変形性股関節症にいたる.この病態に対して,本邦では病期進行の防止のために種々の骨盤骨切り術が行われており,もっとも頻用されている寛骨臼回転骨切り術とChiari骨盤骨切り術について概説する.
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