Japanese
English
経験と考察
尖足に対する手術を行った脳性麻痺患者での外反母趾の発生率と発生年齢
Prevalence and onset age of hallux valgus in cerebral palsy patients operated for equinus foot
亀山 みどり
1
,
福岡 真二
1
,
李 碩遠
1
M. Kameyama
1
,
S. Fukuoka
1
,
S. Lee
1
1福岡県こども療育センター新光園整形外科
1Dept. of Orthop. Surg., Shinkoen Handicapped Children’s Hospital, Fukuoka
キーワード:
cerebral palsy
,
hallux valgus
,
prevalence
,
onset age
Keyword:
cerebral palsy
,
hallux valgus
,
prevalence
,
onset age
pp.221-225
発行日 2022年3月1日
Published Date 2022/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei73_221
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は じ め に
脳性麻痺患者では外反尖足や外反足に合併して外反母趾が起こりやすい1~4).Holsteinによると歩行が可能である脳性麻痺の小児30例を経過観察したところ,19例に外反尖足が起こり,またこれら19例に外反母趾が起こった.残る11例には内反尖足が起こったがこれらに外反母趾は起こらなかった2).O’Connellらは脳性麻痺で受診した小児200例,平均7(1.5~19)歳を調査し,両麻痺66例132足のうち8足(6%)が外反母趾であったが,片麻痺67例67足は外反母趾ではなかった5).van de Veldeらは脳性麻痺登録で小児と青年2,278例を調査し,外反母趾手術を受けた患者は21例(0.9%)であり,外反母趾手術を受けた患者では痙性両麻痺とGross Motor Function Classification System(GMFCS)6)level Ⅱ,Ⅲが多かったことを報告している7).
われわれは脳性麻痺小児の尖足をMatsuoのorthopaedic selective spasticity-control surgery(OSSCS)8~10)を用いて治療してきたが,術後経過観察中,12~13歳になって数例に外反母趾が発生した.そこで,このような外反母趾はどのくらいの頻度で発生したのか,また何歳くらいで発生したのかを調査した.
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