リウマチ性疾患・感染症

Rheumatic disease, infectious disease

　症　例．83歳，男．

　主　訴：両側手指の変形，疼痛．

　既往歴：高血圧．

　喫煙歴：1日20本．

　現病歴：3～4年前から特に誘因なく両手の指の疼痛と変形がみられてきた．1年前より近位指節関節（proximal interphalangeal joint：PIP関節）の屈曲制限と疼痛の増悪があり，前医より当科へ紹介され受診となった．

　身体所見：両手関節に腫脹があった．右中・小指，左示・中・環指に変形があった（図1a）．左示・中指PIP関節には腫脹と疼痛があった．両足関節周囲に浮腫があった．Achilles腱付着部には圧痛があった．

　血液検査所見：白血球数5,500/μl，赤血球数4.04×10⁶μl，C反応蛋白（CRP）2.6mg/dl，赤沈38mm/時，IgG型リウマトイド因子（RF）2.6mg/dl，MMP-3 74.4ng/ml，抗核抗体陰性，抗環状シトルリン化ペプチド抗体（anticyclic citrullinated peptide antibody：抗CCP抗体）陰性であった．

　画像所見：初診時の両手，前足部の外観所見（図1），両手，左肘のX線像を示す（図2）．