特集 ここまでできる! プライマリケア―領域別で考えるプライマリケア医と専門医の役割
第10章:腎臓
[電解質異常(ナトリウム代謝異常)]抗利尿ホルモン不適合分泌症候群,塩類喪失性腎症
小山 哲平
1
,
今井 直彦
1
1聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院 腎臓・高血圧内科
pp.1041-1045
発行日 2025年4月1日
Published Date 2025/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika135_1041
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プライマリケアでここまでできる!
・緊急性を判断する.
・低ナトリウム血症の鑑別に必要な臨床情報や検査を理解する.
・等張性低ナトリウム血症,高張性低ナトリウム血症を除外する.
・体液量の評価を行う.
・尿中Na+Kと血清Naの比較から今後の経過を予想する.
ここからは専門医に任せよう!
・症候性の低ナトリウム血症は迷わず腎臓専門医に任せよう.
・進行性の低ナトリウム血症の治療は早期に腎臓専門医に任せよう.
・過補正が予想される症例,浸透圧性脱髄症候群(ODS)のハイリスク症例は頻回なフォローが必要なため腎臓専門医に任せよう.
・抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH),塩類喪失性腎症,副腎不全など特殊な病態を疑った際には腎臓専門医に相談しよう.

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