特集 広く浅く知る白血病―令和になってこう変わった
[Chapter 1] 白血病の診断
白血病の分類の変遷
宮﨑 泰司
1
1長崎大学原爆後障害医療研究所 血液内科学研究分野
キーワード:
急性白血病
,
FAB分類
,
WHO分類
,
ゲノム変異
,
International Consensus Classification(ICC)
Keyword:
急性白血病
,
FAB分類
,
WHO分類
,
ゲノム変異
,
International Consensus Classification(ICC)
pp.839-844
発行日 2024年10月1日
Published Date 2024/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika134_839
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★★★急性白血病診断の基本は形態的に同定される芽球の増加であるが,世界的に用いられる診断・分類は形態学的分類のみのFAB分類に始まり,患者既往歴,細胞表面マーカー,染色体所見,ゲノム変異を取り込んだWHO分類へと引き継がれてきた.
★★一部の特徴的なゲノム変異の同定がそのまま急性白血病の診断と病型分類に直結するようになるなど,とくにゲノム変異情報の重要性が増している.
★一方で今でも芽球の増加によって診断される病型も多く,周辺疾患との関連,鑑別を含め,急性白血病診断は患者既往歴,血球形態からゲノム変異の同定まで,統合的な手法でなされている.
★★★:一般内科診療で必要な内容,★★:総合内科専門医試験レベルの内容,★:専門性の高い内容
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