特集 患者さんからよく尋ねられる内科診療のQuestion
第10章 代謝・内分泌
[37歳男性,原発性アルドステロン症疑い]血圧が高いだけなのに,なぜ手術の可能性があるんですか? 薬ではだめですか?
柳瀬 敏彦
1
1誠和会牟田病院
pp.996-998
発行日 2024年4月1日
Published Date 2024/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika133_996
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お答えします
原発性アルドステロン症(PA)は,症例によっては手術により治癒可能な高血圧です.アルドステロンの片側副腎(通常,副腎腺腫)からの過剰分泌が副腎静脈サンプリング(AVS)という方法で証明された場合には,手術適応があります.37歳と比較的若いことから,手術により降圧薬の内服が不要もしくは減薬が可能となるメリットは一考に値します.ただ,手術適応はあっても手術希望がない場合には,ミネラルコルチコイド受容体(MR)拮抗薬の内服加療も選択できます.両側性病変の場合には薬物療法が一般的です.
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