連載 こんなとき,漢方薬が味方になります! ~漢方医が伝授する実践的な処方のノウハウ~
第4回 33歳,女性【主訴】不明熱
田中 耕一郎
1
1東邦大学医療センター大森病院東洋医学科
pp.307-310
発行日 2020年2月1日
Published Date 2020/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika125_307
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総合内科からのコンサルト
33歳の女性ですが,2ヵ月前より発熱(37.5~38.5°C)が出現しています.意識は清明で,血圧,脈拍,呼吸数とも正常範囲です.精査にて感染症,免疫不全,膠原病,悪性腫瘍などは除外されています.また,CRPやIL-6,TNF-αも上昇しておりません.
2年前より,双極性障害に対して精神科にてaripiprazoleを処方されていましたが,症状が安定し,2ヵ月前より中止されています.以後も定期的に受診されており,精神症状は落ち着いています.発熱に対してNSAIDs,prednisolone 20mg/日も使用しましたが著変ありません.このような場合,東洋医学的な加療の選択肢はありますでしょうか.ご多忙のところ恐れ入りますが,貴科にてご高診,加療のほど,よろしくお願いいたします.
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