特集 もっとうまくいく! 病診連携の「伝え方」―わかりやすく伝えるための診療情報提供書作成のコツ
第Ⅰ章 困った事例と,書き方のコツ
A.記載がなくて困った事例
2.患者さんの背景がわからない!
栗林 伸一
1
1三咲内科クリニック
pp.378-381
発行日 2018年9月1日
Published Date 2018/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika122_378
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
事例は後期高齢男性で,前立腺特異抗体(prostate-specific antigen:PSA)高値のため他院泌尿器科で前立腺の生検をすることになった.術前の血糖管理を求められインスリン導入(おそらく強化療法)を試みようとしたが,患者さんの理解度が悪く断念.地元で腰を据えてインスリン導入してほしいという趣旨の紹介状である.当院は糖尿病が専門で,紹介元の医師とも面識があり,期待して紹介してもらったことはむしろ光栄である.しかし,インスリンの導入には種々の判断材料が必要であるので,そのための紹介状としては情報不足で不親切な内容である.
© Nankodo Co., Ltd., 2018