特集 抗菌薬選択の実際―AMR(薬剤耐性)対策は日々の診療から
起因菌と有効な抗菌薬をあわせて理解する
《グラム陰性菌》
Pseudomonas aeruginosa,Acinetobacter spp.,Stenotrophomonas maltophilia
-腸内細菌科より広域スペクトラム抗菌薬が必要なグラム陰性桿菌
藤田 崇宏
1
Takahiro FUJITA
1
1北海道がんセンター感染症内科
キーワード:
ブドウ糖非発酵菌
,
アンチバイオグラム
,
多剤耐性
,
カルバペネム自然耐性
Keyword:
ブドウ糖非発酵菌
,
アンチバイオグラム
,
多剤耐性
,
カルバペネム自然耐性
pp.113-116
発行日 2018年7月1日
Published Date 2018/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika122_113
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Summary
▪ブドウ糖非発酵のグラム陰性桿菌は耐性傾向が強く,初期治療の選択には院内の感受性データ(アンチバイオグラム)を参考にする.
▪主に医療関連感染症の原因となるが,喀痰,尿などの無菌でない検体から検出された場合は真の原因微生物かを臨床的に検討し,原因微生物と判断したもののみ治療対象とする.
▪感受性が判明した後は積極的にde-escalationし,カルバペネム系薬剤は極力温存する.
▪S. maltophilia感染症の第一選択薬はST合剤である.使用できない場合はキノロン系と感受性のあるもう1剤を用いた併用療法を検討する.
© Nankodo Co., Ltd., 2018